「ザ・グレート・カブキ 格闘技人生50周年記念大阪大会」に行ってきました
ザ・グレート・カブキさん、50周年おめでとうございます!
久々にプロレス観戦をしてきました。今回はザ・グレート・カブキさんが格闘技人生50周年記念ということで、毎年カブキさんのお店でウェブ業界のプロレス好きと忘年会している私としては、大阪開催ということもありこれは行かざるを得ません。
興行の詳細については出口さんがブログで書いておられるので、そちらをご覧いただくことにして、私は特に印象に残った試合だけをピックアップしていこうと思います。
第1試合 西口ランブル
これは西口プロレスの枠なので、お笑いが大前提なのですが、豪華なレスラーの物まねが続いた上で、元気美佐恵選手が一日限定で現役復帰して優勝を飾るという涙なしには語れない展開となりました。
元気美佐恵選手は現在カブキさんのお店で働いておられますし、この西口ランブルには欠かせない選手だったと思います。きっと一日限定とは言え復帰にはいろいろと思うところもあったと思いますし、最後にはカブキさんの奥さんと一緒にリングに上がったところなどは、涙なしには見られません。
最後に奥さんが放ったアッパーカットのフォームはカブキさんのそれと同じだったことにも感動しました。
50周年を祝う興行のオープニングになぜ西口プロレスを第1試合に持ってきたんだろうと疑問でしたが、この試合結果を見ると非常に納得です。やはりプロレスはストーリーが大事ですね。
第5試合 男女混合3WAYタッグマッチ
3WAYマッチって何という人も多いかと思いますが、普通のプロレスのタッグマッチは2vs2、3vs3のように2チームの対戦なのですが、3WAYは3チームの対戦になります。今回の試合は2人のチームが3つということで、場合によっては2vs4になったり、急に裏切ってみたりと悲喜こもごものシーンが生まれるのが特徴です。
- コマンドボリショイ&くいしんぼう仮面
- 中島安里紗&アレクサンダー大塚(男盛)
- 賀川照子&松山勘十郎
一般のプロレス好きでない方にはどの選手も馴染みがないかもしれませんが、全員プロレスの達者な選手で見ていて非常におもしろかったです。もちろん3WAYなので緩い雰囲気なのですが、緩いからこそそれぞれの役割をきちんと果たさないとグダグダに見えてしまいます。この試合にはそれがまったくない。
正直なところこの後のセミファイナルよりもいい試合だったと思います。最近ずっと気になっていた松山勘十郎選手や完全に引退と思っていた賀川照子選手も見れてうれしかったです。
メインイベント ザ・グレート・カブキ格闘人生50周年記念試合
ザ・グレート・カブキ&青柳政司&齋藤彰俊 VS 天龍源一郎&藤原喜明&モハメド・ヨネというメンバーを見るだけでもわくわくします。
平成維震軍の再結成ですね。青柳館長と齋藤選手がタッグを組むのもかなり久々ではないでしょうか。20年ほど前に京都府立体育館で全試合終了後に行われた小林邦昭&越中詩郎 VS 青柳政司&斉藤彰俊の試合を思い出しました。あ、あれは反選手会同盟の時代だったか・・・。
試合開始前に写真を撮りながら、同じフレーム内にカブキ選手・天龍選手・藤原選手が入っていることだけで既に涙ぐんでいましたw
試合は齋藤選手とヨネ選手の蹴り合いから始まりました。この中では若い2人なので先発は当然ですね。さすがに体も大きい2人の蹴り合いは見応えがあります。ジュニアヘビーの軽快な動きも好きなのですが、やはりヘビー級の戦いは迫力があっていいですね。
余談ですがセミファイナルに出てきたゼウス選手やThe Bodyguard選手の体も大きいのですが、完全にボディビルダーの体でして、僕はこのタイプの選手があまり好きではありません。きっとスーパースター・ビリー・グラハムやアルティメット・ウォリアーが好きになれないのと同じ理由だと思います。むしろアルティメット・オリャー(学生プロレスの選手でしたかね?)の方が好きです。
それはさておき、相手の技を受け合いながら、気合いや体力を見せるのはプロレスならではの動きですが、この最初の蹴り合いがあったからこそ、次の選手の動きが光ったように思います。
昔の本当のスター選手は何もしなくても見どころを作り出せるんだなぁと思いました。もちろん実際に何もしていないわけではありません。ただ特に大きな声を張り出すわけでもなく、技を出すだけで盛り上がりますし、むしろその技を出す前の間が重要なアピールになっています。最初の2人が動であれば、後の重鎮たちは静で、このコントラストが試合にメリハリを作っています。藤原組長は頭突きとクロー、天龍選手はチョップとステップキック、カブキ選手はアッパーカットだけです。
齋藤選手と当たれる選手ということで、ヨネ選手を選んだというところがこのマッチメークの素晴らしいところだなぁと思いました。
もちろん全盛時の動きには及ばないわけですが、カブキ選手のアッパーカットは健在で、SWSで言うところの「神々の国のアッパーカット」にふさわしいものでした(そもそもの表現がどうかという問題は別として)。
天龍選手・藤原組長などもカブキ選手に花を持たせるわけではなく、結構厳しく攻めていました。それこそがリスペクトだという感じがします。それに耐えながらもアッパーを返すカブキ選手にまた目頭が熱くなります。
あまり触れていませんでしたが、青柳館長も素晴らしい動きをしていました。この年になってこれだけ蹴れるんだなぁということもありますし、最後の極められ方も見事でした。
賀川照子選手のブログで「実は、あの日、楽屋荒らしがよんでもいないのに来てくださったようで、お財布をまるまる盗まれました( ̄▽ ̄;)」とか書かれてあって残念でしたが、非常にいい興行で観戦できて本当によかったと思います。
諸事情で打ち上げに参加できなかったのが心から悔やまれますが、きっとまた機会もあるでしょう。ああ、行きたかったなぁ・・・。
私、プロレスの味方です
プロレスを観戦するってものすごくいろんな要素が必要だと思います。包容力とか柔軟性とか感受性とか優しさとか。
それらを磨くためにもまたプロレスを見続けようと思います。一番好きなのは80年代のプロレスだということは、これからも変わらないかもしれませんが。